ECモールへの出店は、日本国内のネット通販の現状を見る限り、多くの小売業者様にとって避けられない流れになっています。送料無料化に代表される、ECモール運営会社が出店者に課す過剰な負担が問題になっていますが、それでも売上が作れるから出店せざるを得ない、という業者様は少なくありません。この記事では、競合の多いECモールで、ライバルに差をつけるためにすべきことをご紹介していきます。
ECモールはネットショッピングの主役
ECモールは現在、日本のネットショッピングにおいては無視できない存在です。1990年代に始まった日本のネットショッピング。モールはオークション、独立したウェブショップとともに比較的早い段階から存在していましたが、世間の注目は「Yahoo!オークション」に代表されるオークションサイトに集まっていました。時は流れ、物流やネットのインフラが整うとともに、ネットショッピングの世界は変化を続けます。オークションサイトは現在も人気ですが、詐欺などの問題が多発するようになり、ユーザーは安心・安全をより求めるようになります。ECモールが支持されるようになった背景には、このようなユーザー心理がありました。そのECモールの代表格といえば、ネットショッピング黎明期から存在する「楽天市場」、そしてアメリカ発のECモールの巨人「Amazon」でしょう。
日本のECモールの特徴
日本のECモールは、その特徴により大きく2つに分けられます。まずは「テナント型」のECモールです。実在するショッピングモールのように、テナントがサイバースペース上にショップを出します。そのため、同じような商品を扱うショップであっても、ショップごとにオリジナリティを出しやすいことが大きな特徴です。楽天市場やYahoo!ショッピングがこのタイプのECモールに該当します。
もう一つは「マーケットプレイス型」のECモールです。こちらはショップとしてのイメージは薄く、すでにデータとして登録されている商品を、多くの業者が販売する形態。新しい商品を販売するにしても、データを登録するのは最初に出品する業者ですが、続いて販売を希望する業者は、基本的には誰もがそのデータを利用して出品することになります。AmazonがこのタイプのECモールです。
メリットとデメリット
どちらのECモールを始めるにしても、信頼感や集客力を手に入れられるのは大きなメリットです。そのほかにテナント型、マーケットプレイス型、それぞれにメリットとデメリットがあります。
テナント型はすでにご紹介したようにオリジナリティを出しやすいことがメリットだといえます。自社サイトには及ばないにしても、かなりサイトデザインに自由度があります。外部の販促ツールなども利用可能で、サイトを賑やかに見せることも可能です。ただ、サイトのデザイン、商品登録などの作業を自ら行わなければならないため、開店までの準備期間が長くなりがちというデメリットがあります。
一方、マーケットプレイス型のECモールは、すでに商品データが登録してあるため、販売開始までの準備期間が短くて済みます。しかし、同じ商品を販売するライバルが数多く存在するため、目立つことが難しいというデメリットがあります。
ECモールのデメリットを克服する方法
では、ECモールのデメリットを克服する方法はあるのでしょうか?もちろん、商品を充実させることはその一つですが、これからご紹介するのは、サイトに手を加える、もしくは外部サイトを利用する方法です。
テナント型は商品説明を充実させる
テナント型ECモールの場合は、他のショップとの差別化は図りやすいのですが、それはあくまで見た目的な話です。モールにいくら集客力があっても、ライバル業者が数多く存在する中で、ユーザーに自分のショップを選んでもらわなければ商品は売れません。ユーザーを呼び込み、そして1度購入してもらったユーザーには、リピートしてもらうよう努力する必要があるのです。
テナント型ECモールのデメリットを克服するには、商品説明を充実させることが大切です。楽天市場やYahoo!ショッピングの内部では、それぞれが独自の検索アルゴリズムを使用しているため、普通のSEOを行ったからといって、それが結果に結びつくわけではない…のですが、それでもSEOの基本に則って商品説明を書くことに意味がないわけではありません。なぜかというと、ボットがわかりやすい文章を書くという基本については何も変わらないからです。もちろん、ボットが理解しやすい文章でも人間が理解できなければ仕方がないので、ボットも人間もわかりやすい、シンプルな文章で商品説明を書くよう心がけましょう。また、内部の検索アルゴリズムに違いはあっても、その基礎はGoogleなので、一般的なSEOの考え方をまったく無視して商品説明を作る理由はありません。
どちらのECモールにも役立つテキストコンテンツ
マーケットプレイス型でも、自社ブランドの商品などで独占販売できるのであれば、商品説明を充実させることには大きな意味があります。もちろん、相乗りする商品の説明を充実させることに意味がないわけではありませんが、結局カートを獲得するには、高評価を保つなど、別の努力が必要です。
では、できることは何かというと、それはすでに多くの方々が取り組んでいること。オウンドメディアの活用です。ショップのウェブサイト、ブログ、SNSなどを利用して、ECモールのマーケティングを行います。最近はSNSだけを使っている方が多いようですが、できればウェブサイトやブログも活用しましょう。テキストコンテンツを充実させることは、現在のGoogleのアルゴリズムを考えるととても意味があることです。あまりにも意図的になりすぎると逆効果になる可能性もありますが、ECモールのSEOに外部リンクを利用している業者は数多くあります。ECモールのように数多くのユーザーを呼び込みたいサイトであっても、ターゲットとなるユーザーを意識して、彼らに向けてテキストコンテンツで情報を発信することでリピーターを育てましょう。
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